PV(プロセスバリデーションとベリフィケーション)

プロセスバリデーションとは、「工業化研究の結果や類似製品に対する過去の製造実績等に基づき、あらかじめ特定した製品品質に影響を及ぼす変動要因(原料及び資材の物性、操作条件等)を考慮した上で設定した許容条件の下で稼動する工程が、目的とする品質に適合する製品を恒常的に製造するために妥当であることを確認し、文書化することをいう。」とバリデーション基準で規定しています。

つまり、実際に生産してみて、その製品の品質でプロセスの適格性を確認することです。これは予測的バリデーションですので、実生産前に行う必要があります。

3ロット以上を連続生産しプロセスの適格性を確認しますが、3ロット全部が合格範囲に入らなければなりません。1ロットでも不合格がでれば、再度3ロット試験します。ただし、不合格の1ロットが明らかに操作ミスとか機器故障等の原因であれば、1ロットを追加試験して合計3ロットとしても良いとなっています。

3ロット以上とするのは、2ロットの品質データではプロセスの安定性・恒常性の変動・変化に関して直線性がはっきりしないためです。

ベリフィケーションとは、予測的バリデーションとは反対に生産後のデータを集積・解析してそのプロセスに適格性があることを確認することを言います。GCTP省令では「ベリフィケーションとは、製造手順が期待される結果を与えたことを確認し、 これを文書とすることをいうものであること。」とあります。

様々な理由によりプロセスバリデーションが困難な工程の場合、バリデーションを省いてこのベリフィケーションを行うことになります。ただし、設備・装置のクオリフィケーション(OQ,PQ等)と洗浄のバリデーションは省くことができませんし、ベリフィケーションは継続して行うことが求められます。

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